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我々はいつも時代に翻弄される。
人は何を求め生きているのだろうか?それは人それぞれ、さまざまである。
全てに諦めることなく貫き生きる。だが理想という幻は心を喪失させる。
生きることの意味…それは自身との戦いである。
この映画は自分を振り返る大河である。
奥田瑛二
俳優・映画監督
20世紀も21世紀も、格差社会である事に変わりはない。そんな中で後ろ盾もなく、さらに独学で作家として大成するのは奇跡だと言える。本作は20世紀初めに発表された、ジャック・ロンドンの自伝的長編を元にしている。アメリカからイタリアへと舞台を移してはいるが、何処であろうと、いつであろうと構わない。夢と現実の狭間で葛藤し、もがいている世界中の若者たちに、共感と絶望の美しさを与えるはずだ。
小島秀夫
ゲームクリエイター
イタリア映画ならではの非常に美しい緑色が、原作とはまったく違った要素として世界を包んでいる。原作にはない並々ならぬ緊張感が、『マーティン・エデン』を独自の素晴らしさを持つ作品にしている。
柴田元幸
アメリカ文学研究者/翻訳者
恋をし夢を抱き、ひたむきだからこそ、若者は傷つく。挫折と失望の荒波を乗り越え、その向こうへと泳ごうとする主人公の姿は、青春のきらめきそのもの。波が高ければ高いほど、われわれの心できらめきは永遠の輝きを放つ。
新元良一
作家
愛や成功を葬り去っても、苦悩と向き合い信念に殉じた、マーティン・エデンの生き様に打ちのめされた。悲劇的ではあるが、その強さは勇気をくれる。スーパー16mmフィルムの圧倒的な映像美でスクリーンに蘇ったこの武骨な20世紀の物語は、魂が揺らいでいる2020年のいまこそ見直されるべき。
立田敦子
映画ジャーナリスト
たとえ地平の果てに絶望しかないとしても、運命に抗い、進み続ける。
限りない情熱に駆られた若き作家の咆哮に、魂が震える。
佐藤久理子
文化ジャーナリスト
単なる成功者の軌跡を辿った映画でないことを願った。小説に生涯を賭した一人の人間の物語を期待した。結果、小説を書くその行為で、良くも悪くも“人生を棒に振った”男の姿が忘れられなくなった   
西村賢太
小説家
黙って立っているだけで何かを語りかけてくるルカ・マリネッリの圧倒的な肉体の存在感に、目が釘付けの二時間でした。
岸本佐知子
翻訳家
良い意味で分断化された、個々の価値観や時間を持つ「大陸」というイメージの欧州。その復権を見逃してはならない。ルカ・マリネッリの生粋の欧州人の存在感が素晴らしい。
ヴィヴィアン佐藤
ドラァグクイーン/美術家
貧しく学もないマーティンが懸命に本を読み、テキストを書くことで掴んだ成功。それとは裏腹に空虚さを増してゆく心   。フィクションとドキュメンタリーを行き来するような独特の映像表現で紡ぐ詩情豊かな作品だ。
青野賢一
ビームス創造研究所クリエイティブディレクター/ライター
ネオレアリズモな泥臭さから、ヴィスコンティ的な退廃まで。イタリア映画史をも映し出すかのようなマーティン・エデンの変貌を鮮やかに体現するルカ・マリネッリ。その才能と男の色気が、「生きること」を凝視させる。
杉谷伸子
映画ライター
目だ!ルカ・マリネッリが圧倒的な目で、僕らの中にいるマーティン・エデンを呼び覚ましてくれる!圧巻の終盤、頬を伝うものを拭いながら、ラストシーンの情景にランボーの詩を思い出した。たくさんを手にいれて、たくさんを失った。絶望の淵に立ったマーティンは、あの“海と溶け合う太陽”に永遠を見たのだろうか。
小林竜樹
俳優
順不同・敬称略