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労働者階級出身ながら、若き日の破天荒な生活を経て大作家になるというアメリカン・ドリームの体現者であり、冒険小説で一世を風靡した作家ジャック・ロンドン。代表作「野性の呼び声」がハリソン・フォード主演で映画化されるなど昨今再び注目を集めているが、遂にその波乱万丈な生きざまを元に生み出された自伝的巨編が、イタリア、ナポリ出身の気鋭のフィルムメイカー、ピエトロ・マルチェッロの手によって映画『マーティン・エデン』として蘇った。舞台は原作の20世紀初頭のアメリカ西海岸オークランドから、イタリア、ナポリへ移された。
主人公マーティン・エデンを演じるのは、イタリアを代表する俳優の1人、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(14)のルカ・マリネッリ。本作の演技により、2019年ヴェネツィア国際映画祭で『ジョーカー』(19)のホアキン・フェニックスを抑えて見事男優賞に輝いた。また、Netflix製作映画『オールド・ガード』(20)でシャーリーズ・セロンと共演するなど、今、世界の映画界が最も注目する俳優だ。監督のピエトロ・マルチェッロは、イタリアで11を超える翻訳が出版されているベストセラーをスーパー16mmフィルムを使用し、ドキュメンタリーとフィクションの領域を自由に行き交う手法を駆使、多様な記録映像を盛り込みながら、あえて厳密な時代設定を避けて時空を超えた普遍的な物語として語ってみせた。
貧しい船乗りマーティンが優雅なブルジョワの“高嶺の花”エレナに恋したことから作家を目指し、幾多の障壁と挫折を乗り越えてついに名声と富を手にするが…。果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か――。
1984年10月22日、イタリア、ローマ生まれ。若い頃から映画の吹替でキャリアを積み、2006年に俳優として本格的に活動を始める。パオロ・ジョルダーニ原作の『素数たちの孤独』(10・未)で主役マッティア役に抜擢される。2012年に、アカデミー賞外国映画賞を受賞したパオロ・ソレンティーノ監督作『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(14)に出演し、翌年にベルリン国際映画祭で欧州の若手俳優に与えられるシューティング・スター賞を受賞した。その他の出演作に、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞助演男優賞を受賞したガブリエーレ・マイネッティ監督の『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(17)など。本作『マーティン・エデン』では、第76回ヴェネツィア国際映画祭で『ジョーカー』(19)のホアキン・フェニックスを抑え見事男優賞に輝いた。新作のNetflix製作映画『オールド・ガード』(20)でシャーリーズ・セロンと共演するなど、今後さらなる活躍を期待される俳優の1人である。
フランス、パリで生まれ育つ。フランチェスコ・レッティエリ監督のビデオシリーズ『Capri Rendez-Vous』で主人公を演じ、同監督の『Libertato』(19)に出演。最新作にNetfix製作のエリザ・フクサス監督作『画面の向こうの君は』(19)や、トニー・ダンジェロ監督の『Calibro 9』(20)がある。
幼少期にシチリアからローマに移り住み、演技を学ぶ。舞台やテレビ界で俳優としてのキャリアをスタートし、ダニエル・ヴィカーリ監督の『Before Nightfall』(17)やマルコ・ポンテコルボ監督の『Carlo & Malick』(18)などに出演。長編映画作品への出演は本作が初となる。
1989年、イタリア、ナポリ生まれ。映画デビュー作は、『バッグにはクリプトナイト』(イタリア映画祭、12)。マッテオ・ガローネ監督の『五日物語 3つの王国と3人の女』(16)、2020年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で8部門にノミネートされた『5 è il numero perfetto』(19)などに出演。
1935年1月25日、イタリア、フィレンツェ生まれ。イタリア演劇界をリードする人物の1人で舞台と映画の俳優、また演出家としても活躍。ベルナルド・ベルトルッチ監督の『魅せられて』(96)に出演、また、第72回アカデミー賞作曲賞を受賞した『レッド・バイオリン』(99)で主演を務める。本作『マーティン・エデン』で2020年イタリア映画批評家協会賞助演男優賞にノミネートされた。
1971年11月14日、オーストラリア、メルボルン生まれ。4歳でイタリアに移り、17歳で、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)に主人公トトの青年期を演じた。また、主演作の『赤い薔薇ソースの伝説』(93)が第65回メキシコ・アカデミー賞の作品賞を含む11部門全てで受賞した。その他の出演作に、アントニオ・バンデラス主演の『レジェンド・オブ・メキシコ・デスペラード』(03)、リドリー・スコット監督の『ゲティ家の身代金』(18)など。
1965年11月6日、イタリア、フィレンツェ生まれ。映画やテレビドラマで活躍を続け、作家として活動している。主な出演作に、マット・デイモン主演の『リプリー』(00)、ウェス・アンダーソン監督の『ライフ・アクアティック』(05)、ナンニ・モレッティ監督の『母よ』(16)など。その他、Netfix製作のテレビシリーズ『Suburra -暗黒街-』(17)などに出演。
1976年7月2日、イタリア、カゼルタ生まれ。美術学校で絵画を学び、ナポリのモンテサント地方のDAMMコミュニティセンターの創立者の一人となる。2009年、初の長編監督作品『The Mouth of the Wolf』が第27回トリノ映画祭で国際批評家連盟賞、観客賞を、ベルリン映画祭でカリガリ映画賞、テディ賞を、さらにダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞とナストロ・ダルジェント賞で最優秀ドキュメンタリー賞に輝いた。2015年、ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門で上映された『失われた美』(イタリア映画祭、16)が、ヨーテボリ映画祭のベルイマン賞に、ナストロ・ダルジェント賞で再び最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。最新作となる本作『マーティン・エデン』は、第76回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品され見事、男優賞(ルカ・マリネッリ)を受賞した他、トロント国際映画祭プラットフォーム賞、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞脚色賞に輝いた。